外観は「影」で変わる?光と陰を活かすデザイン術

廊下を歩く女性

私達夫婦は、そろそろ一軒家を建てたいね、と会話していました。
しかし、どんなテーマの家がいいのかが、まだ定まっていませんでした。
そんな時、二人の趣味の美術館めぐりで絵画を鑑賞する機会がありました。
落ちついた明かりの部屋の中で、スポットライトで浮かび上がる美しい絵画。
新築の住宅のデザインにも、光と影の効果を活かした外観づくりをできないか?と、ふと思ったのです。

光と陰が織りなす立体感の魅力

凹凸のあるデザインで影が生きる

外観の立体感は、時間帯や日差しによって家の印象を劇的に変えます
我が家では、あえて凹凸のあるファサードを選び、日中の光が角度を変えるたびに陰影が浮かび上がるようにしました。
建築士の方が「影を計算すると家に深みが出ます」とアドバイスしてくれたことがきっかけです。

光の入り方をシミュレーション

建築会社では、朝・昼・夕方それぞれの光の入り方を3Dでシミュレーションしてくれました。
その結果、影が美しく落ちるバルコニーの配置や庇の長さを調整。
自分たちだけでは想像できなかったデザインを、プロの力で形にできました。


外壁素材と色で「影」を際立たせる

質感のある素材が影を美しく見せる

陰影が映える素材として、塗り壁や木目調のサイディングを選択。
フラットな壁よりも影が滑らかに落ち、時間ごとの変化が楽しめます。
朝日は柔らかく、夕日は力強く影を演出し、まるで生きているかのような外観になります。

色の濃淡で立体感を強調

影を活かすには、外壁の色も重要。
明るすぎず、暗すぎない中間色(グレージュやチャコール系)は、影の濃さが引き立つためおすすめです。
建築会社のカラーパターンで何度も比較検討し、納得の仕上がりに。


影と暮らす楽しみを設計に取り入れる

日常にアートのような瞬間を

昼下がり、木の影が外壁に映る様子や、庇の影が斜めに落ちる瞬間は、何気ない日常にアートのような美しさを与えてくれます
外観が“静かに語る”この魅力は、影という視点なしでは気づけなかったものでした。

プロの視点が外観に奥行きを生む

建築会社の提案で「見せる影」を意識することで、ただのデザインではない、感性に響く外観が完成しました。
日差しの方向・家の角度・素材の組み合わせといった要素が影を生み出し、暮らしを豊かにしてくれます。


さいごに

外観は光で照らされることで形となり、影によって表情が生まれます
そんな陰影の魅力を活かしたデザインは、住む人にも訪れる人にも深い印象を与えます。
プロと一緒に、光と影のバランスを楽しむ外観を計画してみてはいかがでしょうか。
毎日、フォトブックのような、美しい印影を楽しんでいます。