私たち夫婦は、長く住み続けられる家造りにこだわり、10年前に家を建てました。
近所の方に、建築後10年経った話をしていた時、「今の方が素敵に感じる」と言われ、とても嬉しかったです。
新築当初の美しさももちろん好きですが、海外のような、時の経過とともに美しさを増す住宅に憧れていたからです。
今回は、わたしたちのこだわった、経年変化を楽しむ視点から外観デザインを考えるヒントを紹介します。
時とともに深まる素材の魅力
木材や金属素材の味わい
外壁や玄関まわりに使用する天然素材は、時間とともに色合いや質感が変化します。
たとえば木材は、雨風や日差しによってシルバーグレーに変わり、独特の深みを持つように。
銅板などの金属も、サビや緑青が生まれ、唯一無二の外観へと成長していきます。
建築会社の提案で長く楽しめる素材を選択
プロに相談したことで、美しさと耐久性のバランスが取れた素材選びができました。
「10年後が楽しみになる外観」を目指した選択が、今の満足感につながっています。
季節と共に表情を変える外観設計
光と影の移ろいを計算したデザイン
庇やバルコニーの配置を工夫することで、季節ごとに異なる影が生まれ、時間のうつろいを感じることができます。
春は柔らかく、夏は力強く、秋は優雅で、冬は静か。
光と影が織りなす外観の変化は、まるで絵画のように私たちの暮らしに彩りを与えてくれます。
植栽の成長も含めた設計
外観を構成する要素の一つである植栽も、年月とともに成長して景観の一部になります。
小さな苗が木陰をつくるようになる過程は、家族の思い出とも重なり、心に残る風景を形づくります。
時代と調和する外観の考え方
流行に左右されないデザインの力
トレンドを取り入れすぎると、年月が経つごとに古びた印象になってしまうことも。
そのため、私たちは時代に左右されにくいシンプルなデザインを意識しました。
飽きのこない色と形は、年月を経ても住む人に寄り添い続けてくれます。
変化を前向きに捉える家づくり
建築会社との打ち合わせで、「経年劣化ではなく、経年美化を目指しましょう」と言われ、そんな風に考えたことはなかったので、新鮮でした。
時間と共に美しくなる家という考え方は、新築時だけでなく、未来の住まいの価値を高めてくれる発想でした。
毎日が新鮮で愛着のわく家
家の外観は、時とともに変化し、成長していくものです。
経年変化を楽しむ視点を取り入れることで、毎日が新鮮で、時が経つほどに愛着が深まる住まいになります。
建築会社のプロと共に、「育てていく家」の外観をデザインしてみてはいかがでしょうか。
長期優良住宅など、国をあげて、長く住み続けることを推奨しています。
どうか、素敵なお家が計画できましように!